私が賃貸の共用部まで見るようになったのは、石垣島で部屋を探していたとき、最初の候補の室内を見られなかったことがきっかけだった。
まだ入居者がいたため、部屋の中には入れない。それならと建物の周りを見てみると、ゴミ捨て場や駐輪場、ポストなど、室内とは別に気になるところがあった。
それ以降、賃貸を見るときは、室内だけでなく共用部も見るようになった。部屋の条件と建物全体の印象は、分けて考えている。
共用部が気になったら即見送り、という話ではない。ただ、そこで引っかかったことを、立地や間取りがいいからと無理に消さなくてもいい。今はそう考えている。

職場の寮を出たくて、石垣島で賃貸を探した
石垣島で賃貸を探し始めたのは、職場の寮を出たかったタイミングだった。
希望していたのは2LDKで、駐車場があり、スーパーや病院などへ動きやすい場所。当時は家賃6万円程度を上限として、4件の候補を比較した。
もちろん、この金額は当時の私が決めていた予算の話で、現在の石垣島の家賃相場という意味ではない。
間取り、家賃、駐車場、立地。最初はそうした条件を見ながら探していたのだが、1件目で少し見る場所が変わった。
1件目は室内を見られず、建物の周りを見た
1件目は、まだ入居者がいたため室内を内見できなかった。
後に契約することになる4件目と、ほぼ同じ間取りだとは説明されていた。職場からも遠くなく、買い物にも比較的便利で、周囲の建物とは離れていたので、私には日当たりや風の通りもよさそうに見えた。
ただ、肝心の部屋の中は見られない。
そこで建物の周りを見てみた。
ゴミ捨て場にはごみが散乱していた。駐輪場には壊れた自転車が数台残っていて、ポストにはチラシなどが詰まっていた。
なぜそうなっていたのかは分からないし、それだけで住人や大家、不動産会社などを判断できるとも思っていない。
ただ、自分がここに住めば、共用部も日々の生活で使う場所になる。
室内を見られなかったことで、逆に室内以外を見るようになった。
この1件目をきっかけに、その後の候補では部屋の中だけでなく、共用部も確認するようになった。
それ以降は、室内と建物全体を分けて確認した
2件目は、立地も広さも間取りもよかった。
それでも、日当たりと風通しが気になって見送った。
3件目も見送っている。ただ、何が理由だったのかは、もうはっきり覚えていない。
最終的に契約したのは4件目だった。
部屋に入ると、思っていたより明るく、風が抜けて広く感じた。窓を開けて風通しを確認し、日当たりも見た。収納や押入れも開け、押入れはにおいまで確認した。
ベランダの水道も見た。
そして1件目の経験があったので、室内だけでは終わらなかった。
ゴミ置き場、ポスト、駐輪場、廊下、階段も確認した。
風通しと日当たりがよく、スーパーへも行きやすい。共用部にも強く気になるところが残らなかった。それらを合わせて、この部屋を契約した。
実際に暮らしてからも、風通しと日当たりはよかった。
だからといって、内見でしっかり見れば何も問題が起きないわけでもない。
梅雨にはマットレスと木製のベッドフレームをカビさせ、結局どちらも処分した。
見られるところを見ても、住んでから起きることまですべて予測できるわけではなかった。
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共用部は即NGではなく、消さずに残す判断材料だった
今振り返っても、1件目の共用部が気になったから、その物件は絶対に選ばなかったとは言えない。
4件目が微妙だったら、1件目を選んでいた可能性もある。
私にとって共用部を見ることは、「ここが汚れているからダメ」と物件を採点するためではなかった。
室内には室内の条件がある。間取り、広さ、日当たり、風通しなどを見る。
それとは別に、共用部については、自分が毎日使う場所として気になることが残るかを見る。
その二つを分けておくと、立地や間取りが気に入ったときにも、共用部で感じた引っかかりまで勢いで消さずに済む。
「気になったけれど、ほかがいいから気にしないことにする」と、自分で消してしまうのとは少し違う。
部屋の中だけで生活するわけではない。ポストも使うし、ゴミも出すし、廊下や階段も通る。
賃貸を決めるとき、共用部は即NGを出すための場所ではなく、室内とは別に残しておく判断材料の一つ。それが、石垣島で最初の物件を見てから変わった、私の賃貸の見方である。
