以前、ブログに取り組んでいた頃、私はずいぶん情報を集めていた。
ブログの本もあった。ライティングの本もあった。モチベーションに関する本もあった。情報商材系の無料PDFをダウンロードし、複数のメルマガに登録し、有料教材も買っていた。
当時「ノウハウコレクター」という言葉を知っていたかは、はっきり覚えていない。たぶん知らなかったと思う。
ただ、今の私が当時の自分を見れば、「私はノウハウコレクターだった」と言っても、それほど違和感はない。
勉強はしていた。少なくとも、している感覚はかなりあった。
その割に、ブログは全然進んでいなかった。

間違った方法を選びたくなかった
最初にあったのは、間違った方法を選びたくないという気持ちだった。
それで情報商材系の無料PDFをダウンロードし、メルマガにも登録した。そこから有料教材や本にも手を伸ばすようになった。
今になって、当時の自分を「怠けていた」とか「逃げていた」と片づける気はない。何もしていなかったわけではない。むしろ、かなり真面目に情報を探していた。
一つずつ見れば、それほどおかしくはない。
ただ、一つで終わらなかった。
間違った方法でやりたくない。その気持ちがあるので、新しい方法を探す理由には困らなかった。
無料情報の次に、教材と本が増えていった
ダウンロードしたPDFは、丁寧に専用フォルダへ保存していた。メルマガのメールもブックマークして残していた。
有料教材も買った。本も増えた。ブログやライティングだけではなく、スキル、お金、自己啓発、マーケティング、購買心理と、見る範囲は広がっていった。
さらに当時は、「文章の勉強になる」と自分に言い聞かせて、岩波文庫まで買っていた。
本棚だけ見たら、なかなか偉そうだ。
その割に、ブログは全然進んでいない。
もちろん、全部を読んだわけではない。読んだものもあれば、読まないまま残ったPDF、メール、教材、本もあった。それでも、新しい本や教材を探して買うことは続いていた。
PDFは増えた。メールも残った。本も増えた。
記事は増えなかった。
スキル本や自己啓発本は、読んでいるだけでも少し成長したような気になれた。
今振り返ると、新しい方法を探すこと自体も、少し楽しくなっていたのかもしれない。
情報収集のほうは、なかなか順調だった。
勉強した気になっても、ブログは進まなかった
情報を探したり、本を読んだりしている間は、副業を進めている感覚があった。それなりに時間も使っているし、何もしていないわけではない。
勉強は進んだ気がしていた。でも、ブログはほとんど進んでいなかった。
実際には、記事はなかなか書けず、アフィリエイトで紹介する商品も決められなかった。
買った教材や本、保存したPDFやメールは増えていた。その一方で、書いた記事はほとんど増えていなかった。
本や教材の内容を試してみる前に、また別の方法を探していた。
当時の私は、「情報収集がブログ作業の代わりになっている」と明確に考えていたわけではない。
今なら、情報を集めることと、実際に記事を書いたり、紹介する商品を決めたりすることは別だったと分かる。
でも当時は、間違った方法を選びたくなくて、また次の情報を探していた。
投資本の序盤で、一気に気持ちが冷めた
そして、そのうち投資の本まで出てきた。
ブログの本。ライティングの本。モチベーションの本。マーケティングや購買心理の本。文章の勉強だと言い聞かせて買った岩波文庫。
このあたりまでは、まだ何とか話がつながる。
そこに、なぜか難しい投資本まであった。
今考えると、ブログで稼いだ先のお金のことまで知ろうとしていたのかもしれない。そこは、もうはっきり覚えていない。
覚えているのは、その投資本の序盤で、300万円ほどの余剰資金を前提とするような趣旨の内容を読んだことだ。書名も正確な文章も覚えていないので、あくまで私の記憶になる。
スキル本や自己啓発本なら、読んでいる間は何となく成長した気になれた。
ところが、300万円という数字を見たところで、急に目の前の現実へ戻された。
私はこんなに本を読み、教材を買い、情報を集めていた。
セルフバックのようなものはやっていた。でも、自分の記事経由で商品が売れたことは一度もない。
ブログ経由の収益は0円だった。
300万円どころの話ではない。
ブログでまだ1円も生み出せていないのに、私は投資本を開いていた。
そこで、自分が何をしているのか分からなくなった。
あれだけ勉強しているつもりだったのに、目の前にあるのは0円だった。
その現実が急につながって、一気に気持ちが冷めた。
今は、登録や教材購入から距離を置いている
今は、無料PDFやメルマガへほとんど登録していない。教材も、今のところ買おうとは思っていない。
無料の情報から有料の商品へつながること自体を、悪いとは思っていない。ただ、誇張された表現や強くあおるような案内には、今は少し距離を置いている。
無料情報や有料教材、本そのものが悪いとも思っていない。そこに使った時間やお金を、全部無駄だったとも考えていない。
私の場合は、間違った方法でやりたくないと思ううちに、実際にやって確かめることより、次の方法を探すことへ寄っていった。
勉強している感覚は、ちゃんとあった。
ただ、集めたものほどには、記事は増えなかった。